第9回 インテリア設計士の家具デザインコンペ結果について
「明るい気持ちになれる家具」
主催:大分県インテリア設計士協会
(一般社団法人日本インテリア設計士協会正会員)
協力:公益社団法人日本建築家協会九州支部大分地域会
1 審査経過
応募作品は、鶴崎工業高校16点、日本文理大学14点、開新高校12点、球磨工業高校8点、八代工業高校7点、鳥栖工業高校4点、日本デザイナー学院 九州校3点、宮崎工業高校2点、近畿大学1点、西日本工業大学1点、熊本工業高校1点、薩南工業高校1点、合計70点でした。昨年までの採点方法を踏襲し、年齢で部門を変えることはせず、すべての作品を同一の基準で審査しました。
〈第一次審査〉 全作品について応募資格・応募条件を確認し、人物の描かれていない作品3点を失格としました。
〈第二次審査〉 5名の審査員が5作品ずつ選び、第一印象度、デザイン力(アイデア、展開力)、表現力(図面効果、説明の分かりやすさ)について、それぞれ5点満点で合計25点満点として評価しました。
〈第三次審査〉 審査員全員で合計点数順に作品を検討し、入選者を決定しました。
2 大分県インテリア設計士協会のコンペのねらい
個人の実力向上によるインテリア業界全体の底上げのためにインテリア設計士試験を実施するとともに、若い学生たちのインテリアへの関心を高めるため、熊本県インテリア設計士協会主催により7年間、大分県インテリア設計士協会主催により2年間、合計9年間連続でインテリア設計士の家具デザインコンペを開催してきました。
九州においてこうしたコンペを開催することは、延いては地域のインテリア・空間デザイン・建築文化の発展につながると考えており、次年度以降も家具コンペを継続いたしますので、これからも各学校でデザイン教育に役立てていただき、積極的に取り組んでいただけますと幸いです。
3 入選作品
○最優秀賞 日本文理大学 建築学科 3年 中村 菜々香
「harmonica wall」
【講評】 ボックスにリードが取り付けられており、押し込んだり引っ張ったりすると音が鳴る棚という発想に、審査員一同が驚き、興味津々でした。コードごとに色分けがなされており、同時に動かすことで和音になるという工夫も面白い。プレゼンテーションも分かりやすく、人々が楽しそうに棚を動かしている風景が想像できます。全員一致で最優秀賞に選ばれました。
○優秀賞 鶴崎工業高校 産業デザイン科 3年 平間 凜
「多機能クッションシリーズ もちっとみかん」
【講評】 何とも形容しがたいユルいフォルムにヒーターが内蔵されており、暖かくふわふわで、抱きついても良し、もたれかかって座っても良し、寝ても乗っても気持ちが良さそうです。35kgまで積載可能な強度もあり机としても使えます。また、夜になると光ります。作者は、この家具を「温もりと安心感」という言葉で説明していますが、それを超えた愛玩動物のような魅力がこの作品には溢れています。
○優秀賞 日本文理大学 建築学科 3年 當山 勝一朗
「はぐるまのいちぶ ~みんなで動かす遊具~」
【講評】 子どもたちが大きな土管のようなカラフルな歯車の中にそれぞれ入って協力して動かすことで、噛み合った他の歯車を連動して回すという遊具です。
遊具は果たして家具なのかという議論を巻き起こした問題作でもありましたが、優れた表現力と子どもたちの未来を見据えた目的意識に対する共感が勝り、優秀賞に選出されました。
○佳作 鶴崎工業高校 3年 藤原 三月
「にっ ~笑顔になれるイス~」
西日本工業大学 3年 向井 唯
「Time Flies Here」
日本デザイナー学院 九州校 1年 三吉 紀花
「きのここ」
○奨励賞 鶴崎工業高校 3年 清松 小桃
「だっこあら」
熊本工業高校 3年 桐原 崇
「F・F・C ~絵の具ver.~」
八代工業高校 3年 米本 早希
「メリーゴーランドラック」
鳥栖工業高校 3年 松尾 奈美
「Let's go out」
球磨工業高校 3年 小倉 七海
「My hobby room」
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